Clásicos japoneses con furigana
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ゆうれいとう
幽霊塔
黒岩 涙香
Lee 幽霊塔 (ゆうれいとう) de 黒岩 涙香 (くろいわるいこう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 266.479 caracteres · 532 pantallas
事だが、夫ほどの傷なら今以て残って居ねばならず、秀子が全く夏子なら秀子の手に其の傷が有るはずだ、実際秀子の手に其の様な傷が有るだろうか、待てよ、待てよ、秀子の左の手は毎も長い異様な手袋に隠れて居る、此の手袋の下に秘密が有るとはお浦が幾度も疑った所で、或る時は其の手袋を奪い取り、愈々秘密を見届けた様に叫んだ事も有る。
其の秘密を見られたが為に秀子がどれほど立腹したか、お浦を殺すとまで劫かした事は余が確かに聞いた所だ、其の時秀子は余の許へ来てさえも手巾を以て巧みに左の手を隠して居た、左の手に恐ろしい証拠の傷が有るにあらずば、何が為に斯くまでも左の手を隠すだろう、是だけで余が唯一点の望みも何うやら消えて了う様だ。
高輪田長三が初めて来た時に、虎井夫人が非常に恐れの色を現わし、遽てて秀子を逃がした事も有る、是も輪田夏子と云う本性を長三に見現されるかも知れぬと気遣うた為では有るまいか、秀子が屡々夏子の墓へ参詣するも、夏子の死んだ事を何所までも誠しやかに思わせる為では有るまいか、或いは又何か心に思う所が有って、我と自ら我が墓に誓う