Clásicos japoneses con furigana
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おもいちがいものがたり
思い違い物語
山本 周五郎
Lee 思い違い物語 (おもいちがいものがたり) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 44.840 caracteres · 88 pantallas
「なにを聞いたんだ、誰に、なにを」
「その子供にです、その泣いている子供にですよ、どうして泣いているのか、誰にいじめられたのか、殴られでもしたのか、悪いやつはまだ此処にいるか、……こんなぐあいにですね、相手はなにしろまだ頑是ない子供ですからなかなか返辞をしやあしません、じれったいけれどもこっちも乗りかかった舟ですからそこは根気よくやりました。そのうちに子供のほうでもいくらかおちついたんでしょう、実はこれこれと話しだしたんですが、いやどうも、……殴られたのでもなければ誰にいじめられたんでもない、貴方もそれは意外だとお思いになるでしょうが、誰のせいでもないんです、つきつめたところそこは子供だと思ったんですが、実にばかな話なんですが、つまり凧があがらないっていうわけです」
「凧、……凧、……凧がどうしたと」
「あがらないんです、みんなの凧はあがってるのに彼の凧だけはあがらない、見ると嘘も隠しもないそこの地面にのたばってる、小っぽけな奴凧でしたが、……またのたばってるというのは仙台の方言で、寝転んでるっていう意味なんですが、それを覚えたについて仙台藩の人間と知己になったことから話さなければならないので、もし貴方がお聞きになりたければですが、いやそれはべつの機会にします、今はとりあえず要点だけにしますけれども、……それ