Clásicos japoneses con furigana
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かいきじんぞうとう
怪奇人造島
寺島 柾史
Lee 怪奇人造島 (かいきじんぞうとう) de 寺島 柾史 (てらしままさし) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 43.159 caracteres · 87 pantallas
「おーい」
といっても返事がない。
「しっかりしろ」
振りかえって叫んだが、もはや、姿も見えなかった。虎丸は何処と、顔をあげてみたが、もうそれも僕の視野から消え失せてしまった。
僕は、只一人、浮袋に身を托して、涯しない洋上を、浪に漂わねばならないのだ。
二 抹香鯨と人造島
海の怪物
その夜半。真暗な洋上で、僕は、何物かに、頭をコツンと叩かれたような気がして、はッ! として、失いかけていた意識を、取返すことができた。
「おや! 何だろう」
手探りに、四辺を探ると、怪物は、ふたたび僕の頭をコツンと叩いた。
「畜生! 誰だ」
が、手に触れたものは、変に冷たい、大きな、妙に不気味な怪物だった。
「岩礁かな」
とおもったが、撫で廻してみると、いやにつべつべした代物だ。
「動物のような感じだぞ」
だが、動物にしては、これはまた、変に茫漠として大きい。
「何でもいい。気力を失って、凍死しかかっている僕の頭を、コツンと叩いて意識をかえしてくれた怪物は、僕の生命の恩人だ。ありがとう」
僕は、心からそう感謝して、怪物の肌を撫で廻した。すると、それは海の怪物海馬か、海象か、鯨といった感じである。