Clásicos japoneses con furigana
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あくじゅうへん
悪獣篇
泉 鏡花
Lee 悪獣篇 (あくじゅうへん) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 36.715 caracteres · 73 pantallas
とばかり云った、浴衣の胸は呼吸ぜわしい。
「どうしたんです、何を買っていらしったんです。吃驚するほど長かった。」
打見に何の仔細はなきが、物怖したらしい叔母の状を、たかだか例の毛虫だろう、と笑いながら言う顔を、情らしく熟と見て、
「まあ、呑気らしい、早附木を取って上げたんじゃありませんか。」
はじめて、ほッとした様子。
「頂戴! いつかの靴以来です。こうは叔母さんでなくッちゃ出来ない事です。僕もそうだろうと思ったんです。」
「そうだろうじゃありませんわ。」
「じゃ、早附木ではないんですか。」
三
「いいえ、銑さんが煙草を出すと、早附木がないから、打棄っておくと、またいつものように、煙草には思い遣りがない、監督のようだなんて云うだろうと思って、気を利かして、ちょうど、あの店で、」
と身を横に、踵を浮かして、恐いもののように振返って、
「見附かったからね、黙って買って上げようと思って入ったんですがね、お庇で大変な思いをしたんですよ。ああ、恐かった。」
とそのままには足も進まず、がッかりしたような風情である。
「何が、叔母さん。この日中に何が恐いんです。