Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
あるしょうじょのしまで
或る少女の死まで 他二篇
室生 犀星
Lee 或る少女の死まで 他二篇 (あるしょうじょのしまで) de 室生 犀星 (むろうさいせい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 113.554 caracteres · 228 pantallas
」
「いや彼奴が癪にさわることを言うからね。まあ、待っていたまえ。」
彼はそとへ出て行った。私はSが金をつくりに行ったのを直覚しながら、この友に心配させたのをつらく感じた。Sの性格として思い立ったら、それを完成しなければ歇まないし、それを停めるということも出来ないほど劇しい男だ。
私は不安な擽ぐられるような時を送った。戸外にはれいの男が立って、ときどき、そこらを歩いているようだった。その退屈そうな足音が一定の場所を行ったり来たりしているらしく、その足音の一つ一つが、私の呼吸をつまらせるように重くした。
Sが帰ってきた。
彼は戸外の男に何かいうと、
「いただくものさえ貰えさいすれば、私はべつに何とも申しません。」と、いうのがきこえた。
「じゃもうお帰りなさい。わずかなことで人の感情をそこなうものでないことを記憶したまえ。」
Sは私の室へ這入ってきて、
「君、もう帰してしまったよ。金は払ってやったから安心したまえ。」
「そうか。」
私は彼が大切にしていた羽織を着ていないのに気がついた。
「羽織は――。」
彼は少し赤くなって、
「金にしたのさ。ああいう奴に苦しめられているのを見ていられるものかね。