Clásicos japoneses con furigana
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すてるぶんか
捨てる文化
中谷 宇吉郎
Lee 捨てる文化 (すてるぶんか) de 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 8756 caracteres · 18 pantallas
雨が夏の間ほとんど降らないということは、毎日毎日灼きつくような日光に直射されどおしということである。即ち日光は有り余るほどある。それで水さえあれば、作物はいくらでも出来る。即ち灌漑溝を作って水を引けば、一躍収穫は三倍も五倍もにはね上がるのである。
しかし川はどれも、灌漑水をとるには不適当である。春さきの雪解水は恐ろしい氾濫を起し、日本でいえば、小さい県一つをまるまる濁流の下に葬るくらいの洪水を、ちょいちょい起す。例えばコロラド河などは、日本の面積の二倍近い流域面積をもっている。その流域の半分近い土地に降った雪が、春さきになると一度にとけて、一本の川に流れ出て来る。日本では想像の出来ないような洪水が起きるのも、そう不思議ではない。しかも肝腎の水の必要な夏には、この川の水量は著しく減退してしまう。それで灌漑をやるといっても、まずこの川の制御からしてかからねばならない。即ちダムを作って、春さきの雪解洪水を全部貯水湖に貯え、それを年間を通じて一定の量だけ下流の方へ流すようにする必要がある。それが出来れば、あとは貯水湖なり一定水位の下流なりから、小運河によって農耕地帯まで水を引くことは、大した土木工事ではない。