Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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どうじ

文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子

室生 犀星

Lee 文豪怪談傑作選 室生犀星集 童子 (どうじ) de 室生 犀星 (むろうさいせい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 177.454 caracteres · 357 pantallas

Aozora Bunko

そして何度も蒼白い唾を椽側へ出て、地面の上に吐きつけた。そして執念深そうにかれはつぶやいた。

「しゃりこうべになるなんて厭なことだ。わたしはまだまだ――。」

そして彼女はやはり電燈の下で、そのくろずんだ姿をいつまでも凝然と座らせていた。――その姿はかつてしゃりこうべでなかったかれの男の、嘆息のもとであったが、いまはその子供らがかわるがわるその姿を見ては、溜息をついていた。そして子供ら同士がささやき合せた。

「いつまでああしておれだちのことを、くどくどと小言を言い出すのだろう――もう止してくれればいいのに。」

第二の子供は言った。

「いいかげんに往生とやらをしてくれればいい。」

*

或るところに二つのしゃりこうべがころがって、向き合って永い間どちらからも喋らなかった。が或るとき一つのしゃりこうべが言った。

「見覚えのある顔だ、――」と、そう考えてじろじろ眺めた。も一つのしゃりこうべも殆ど同時に「どこかで見かけたことのあるような。」顔だと思った。しかしどちらも黙っていた。それから何十年経ったか、或いは何百年経ったかも知れない、――風雨にさらされながらも二つの白いしゃりこうべは、向き合ったままでいた。