Clásicos japoneses con furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lee 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 192.758 caracteres · 383 pantallas
「しれ者たあ、何でございますか」
「百姓らしくもない、喰えん奴じゃと申すことだ」
「へへへ。土地の百姓どもときては、意気地なしの、腰抜けばかり揃っておりますから、たとえ、明智方の大将株が、落武者となって通ると分っても、こいつに、竹槍をつけるなんという度胸ッぷしのあるやつは一人だっていやしません。憚りながら、もしこの長兵衛が、音頭を取って、野伏りどもを集めなかったら、日向守はまだこうして、首になってはいなかったろうと存じます」
「仲間の野武士は多勢か」
「五十人の余も狩り集めてやった仕事なんで。へい」
「では、汝一名のてがらというわけでもないな」
「左様でございます。その五十人の奴らは、てまえが帰るのを村で首を長くして待っておりまする」
「ふム。何で待っておるのか」
「てへへへ」
と、長兵衛は、自分の頸すじを平手で叩きながら――
「御大将には、申し上げかねますが……その、御褒美の金の割り前をもらおうってんで……」
「褒美か」
「へい。何分、よろしく」
揉手をして、また平伏した。
秀吉は、左右に命じて、首を首桶に納めさせ、やがて云った。
「長兵衛」
「へい」
「汝は、酒好きだろう」