Clásicos japoneses con furigana
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
Lee 新書太閤記 (しんしょたいこうき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 190.406 caracteres · 381 pantallas
これは東国の田舎武士にて候、年ごろの望みかのうて、このほど叔父、甥、友ども打語らい、鳰の湖こえ、花の都へ、見物に入りもうして候。
暢んびりと、信長はじめ、人々はそういった態をつくろった。桶狭間に見せたような険しい眼光は、誰もみなしまいこんで、面も言語も、悠長に、そして何処かごつい、東国武士となりすましていた。
宿所は、道家清十郎から、疾く手まわししておいた洛外の腹帯地蔵の在家。山伏たちは、附近の農家や安旅籠へ、ちらかって泊った。
「さて、どう遊ばすかな」
藤吉郎は、信長の行動に、多大な期待と、興味をもって見ていた。
「猿も、供に」
と、いわれる日もある。また、自身は連れて行かれず、他の者を従者として洛中へ出向く日もある。
いうまでもなく、いつも日除笠眉深に、質素で野人そのままな身ごしらえであった。供はせいぜい四、五名。遠く離れて山伏姿の何名かが、それを見護っていたが、彼を彼と知って、近づこうとする刺客があれば、目的は易々たるくらいな程度であった。
「きょうは見物しよう」
と、まったく放心して、洛中の人中を、終日、埃をあみて歩いて帰る日もあったが、また、時ならぬ時刻に、突然出て、公卿堂上の門を訪い、そこの奥で密談した上、すばやく帰ったりする夕べもあった。