Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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しんぱん ほうろうき

新版 放浪記

林 芙美子

Lee 新版 放浪記 (しんぱん ほうろうき) de 林 芙美子 (はやしふみこ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 247.330 caracteres · 497 pantallas

Aozora Bunko

ゴム管で聴く蓄音機

ホーマーの詩でもあるのかな

深山の薄雪草にも似た宵

綿の水を吸って絹糸草が青い

水中花はコップの中で一叢

アルペンの高山植物らしく

男を売る店は一軒もない

乾いた海ほうずきの紅色

心臓が黙って歩いている

ああ五時間もすれば

またどんな人生がやって来るのだろう

不可能のなかに後退してゆく脚

少しずつ思いの色が変化する

ゴマ入りの飴玉をしゃぶる

縁には紐のない玉手箱。

(七月×日)

英子さんが一緒に大阪へ行かないかと云う。大阪へ行く気はしないけれど、岡山へは帰りたい。久しぶりに、母にも逢いたいものなり。英子さんの旦那さんより十円かりる。岡山まで行きさえすれば、帰りは何とかなるだろう。昼、西片町に荷物を取りに行く。メダカ女史が荷物と、五十銭玉六つくれる。この本は、貴女のではないでしょうと云って、伊勢物語を出して来る。はい、私のですと云うと、いいえ、これはうちの本ですと云う。何だかシャクゼンとしないので、これは、私が夜店で買ったのだからと、台所にいつまでも立っていた。メダカ女史しらべて来ると云って引っこんでいったけれど、暫くして黙って、「勉強家ね」と云って持って来る。