Clásicos japoneses con furigana
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かえるのゴムぐつ
新編風の又三郎
Lee 新編風の又三郎 (かえるのゴムぐつ) de Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 41.031 caracteres · 84 pantallas
そこらはぼおっと明るくなり、下では虫が俄かにしいんしいんと鳴き出しました。
遠くの瀬の音もはっきり聞えて参りました。
お月さまは今はすうっと桔梗いろの空におのぼりになりました。それは不思議な黄金の船のように見えました。
俄かにみんなは息がつまるように思いました。それはそのお月さまの船の尖った右のへさきから、まるで花火のように美しい紫いろのけむりのようなものが、ばりばりばりと噴き出たからです。けむりは見る間にたなびいて、お月さまの下すっかり山の上に目もさめるような紫の雲をつくりました。その雲の上に、金いろの立派な人が三人まっすぐに立っています。まん中の人はせいも高く、大きな眼でじっとこっちを見ています。衣のひだまで一一はっきりわかります。お星さまをちりばめたような立派な瓔珞をかけていました。お月さまが丁度その方の頭のまわりに輪になりました。
右と左に少し丈の低い立派な人が合掌して立っていました。その円光はぼんやり黄金いろにかすみうしろにある青い星も見えました。雲がだんだんこっちへ近づくようです。
「南無疾翔大力、南無疾翔大力。」
みんなは高く叫びました。