Clásicos japoneses con furigana
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あかいろうそく
新美南吉童話集
Lee 新美南吉童話集 (あかいろうそく) de Niimi Nankichi (新美 南吉) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 46.131 caracteres · 96 pantallas
食べにかかると握り飯も御馳走もすばらしく美味いので、女中のことなどそっちのけにしてむしゃむしゃ頬張った。女中はじっとそれを見ていたが、もう怺えられなくなったと見えて、
「まあ汚い足」といった。松次郎と木之助は食べながら自分の足を見ると、ほんとに女中のいった通りだった。紺足袋の上に草鞋を穿いていたが、砂埃で真白だった。二人は仕方ないので黙々と御馳走を手でつまんではたべた。
「まあ、乞食みたい」。しばらくするとまた女中が刺すような声でいった。指の間にくっついた飯粒を舌の先でとりながら、木之助が松次郎を見ると、いかにも女中がいった通り松次郎は乞食の子のようにうすぎたなく見えた。松次郎もまた、木之助を見てそう思った。
「まあ、よく食べるわ、豚みたい」。木之助が五つ目の握飯をたべようとして口をあいたとき女中がまたいった。木之助は、ほんとにそうだと思って、ぱくりと喰いついた。
「耳の中に垢なんかためて」。しばらくするとまた女中がいった。木之助は松次郎の耳の中を見ると、果して汚く垢がたまっていた。松次郎の方でも木之助の耳の中にたまっている垢をみとめた。
やがて衝立の向うに、とんとんという足音が聞えて来ると、女中はついと身を翻して何処かへ行ってしまい、代りにさっきの優しい主人があらわれた。