Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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あべいちぞく

日本の文学 3 森鴎外(二)

森 鴎外

Lee 日本の文学 3 森鴎外(二) (あべいちぞく) de Mori Ōgai (森 鴎外) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 68.545 caracteres · 140 pantallas

Aozora Bunko

仲平は三十五のとき、藩主の供をして再び江戸に出て、翌年帰った。これがお佐代さんがやや長い留守に空閨を守ったはじめである。

滄洲翁は中風で、六十九のとき亡くなった。仲平が二度目に江戸から帰った翌年である。

仲平は三十八のとき三たび江戸に出て、二十五のお佐代さんが二度目の留守をした。翌年仲平は昌平黌の斎長になった。ついで外桜田の藩邸の方でも、仲平に大番所番頭という役を命じた。そのつぎの年に、仲平は一旦帰国して、まもなく江戸へ移住することになった。今度はいずれ江戸に居所がきまったら、お佐代さんをも呼び迎えるという約束をした。藩の役をやめて、塾を開いて人に教える決心をしていたのである。

このころ仲平の学殖はようやく世間に認められて、親友にも塩谷宕陰のような立派な人が出来た。二人一しょに散歩をすると、男ぶりはどちらも悪くても、とにかく背の高い塩谷が立派なので、「塩谷一丈雲腰に横たわる、安井三尺草頭を埋む」などと冷やかされた。

江戸に出ていても、質素な仲平は極端な簡易生活をしていた。帰り新参で、昌平黌の塾に入る前には、千駄谷にある藩の下邸にいて、その後外桜田の上邸にいたり、増上寺境内の金地院にいたりしたが、いつも自炊である。