Clásicos japoneses con furigana
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あべいちぞく
日本の文学 3 森鴎外(二)
Lee 日本の文学 3 森鴎外(二) (あべいちぞく) de Mori Ōgai (森 鴎外) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 68.545 caracteres · 140 pantallas
それでも屈せずに、槍を棄てて刀を抜いて切り廻っている。七之丞はいつのまにか倒れている。
太股をつかれた柄本又七郎が台所に伏していると、高見の手のものが見て、「手をお負いなされたな、お見事じゃ、早うお引きなされい」と言って、奥へ通り抜けた。「引く足があれば、わしも奥へはいるが」と、又七郎は苦々しげに言って歯咬みをした。そこへ主のあとを慕って入り込んだ家来の一人が駈けつけて、肩にかけて退いた。
今一人の柄本家の被官天草平九郎というものは、主の退き口を守って、半弓をもって目にかかる敵を射ていたが、その場で討死した。
竹内数馬の手では島徳右衛門がまず死んで、ついで小頭添島九兵衛が死んだ。
高見権右衛門が十文字槍をふるって働く間、半弓を持った小姓はいつも槍脇を詰めて敵を射ていたが、のちには刀を抜いて切って廻った。ふと見れば鉄砲で権右衛門をねらっているものがある。
「あの丸はわたくしが受け止めます」と言って、小姓が権右衛門の前に立つと、丸が来てあたった。小姓は即死した。竹内の組から抜いて高見につけられた小頭千場作兵衛は重手を負って台所に出て、水瓶の水を呑んだが、そのままそこにへたばっていた。