Clásicos japoneses con furigana
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にほんふどうき
日本婦道記
山本 周五郎
Lee 日本婦道記 (にほんふどうき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 15.091 caracteres · 30 pantallas
検校とそんな約束をしていたなどとはあんまりではないか」
「そうお怒りになってもしようがありません、まあ少し待ってようすをみることにしましょう」
平之丞は母をなだめながら、いちど自分からじかに話してみようと考えた。然しそのおりも来ないうちに、とつぜん父が倒れた、城中で発病し、釣台で家へはこばれて来たが、意識不明のまま三日病んで死去した。
悲嘆のなかにも平之丞はとり返しのつかぬことをしたのに気づいた。それはお石の素性が知れずじまいになったことだ。初めひきとるときに「旧知の遺児である」といったきり、どこのなに者の子なのか母にも話してはなかった。二度ばかりそれとなく平之丞が訊いてみたけれど、「そのうちに話そう」と云うだけでとうとうその機会がなかったのである。だが父の遺品のなかになにかみつかるかも知れない。僅かにそれをたのみにしたが、葬礼の忙しさに追われたし、家督とか、父の役目を継ぐ事務などでそのいとまがなかった、そのうえ忌が明けると間もなく、お石はついに鈴木家を出て京へのぼることになった。……お石がたのんだのだろう和学の師である榁尚伯がきて、母を説き平之丞を説いた、