Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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きゅうしゅじん

旧主人・芽生

島崎 藤村

Lee 旧主人・芽生 (きゅうしゅじん) de 島崎 藤村 (しまざきとうそん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 149.813 caracteres · 302 pantallas

Aozora Bunko

この二三年、特に激しい変化が起ったのかねえ、それとも、十年前だって同じように変っていたのが、唯吾儕に解らなかったのかねえ」

「そうさなあ」と相川は胸を突出して、「この二三年の変化は特に急激なんだろう。こういう世の中に成って来たんだ」

「戦争の影響かしら」

「無論それもある。それから、君、電車が出来て交通は激しくなる――市区改正の為にどしどし町は変る――東京は今、革命の最中だ」

「海老茶も勢力に成ったね」と原は思出したように。

「うん海老茶か」と相川は考深い眼付をして言った。

「女も変った」と原は力を入れて、「田舎から出て来て見ると、女の風俗の変ったのに驚いて了う。実に、華麗な、大胆な風俗だ。見給え、通る人は各自に思い思いの風をしている」

「とにかく、進んで来たんだね。着物の色からして、昔は割合に単純なもので満足した。今は子供の着るものですら、黄とか紅とか言わないで、多く間色を用いるように成った。それだけ進歩して来たんだろうね」

「しかし、相川君、内部も同じように進んでいるんだろうか」

「無論さ」

「そうかなあ――」

「原君、原君、まだまだ吾儕の時代だと思ってるうちに、何時の間にか新しい時代が来ているんだね」