Clásicos japoneses con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(二)
岡本 綺堂
Lee 時代推理小説 半七捕物帳(二) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 215.865 caracteres · 432 pantallas
その苦労の色があまりに甚だしいので、半七も少しく意外に感じた。普通の親しみというのを通り越して、この老人と若い鷹匠とのあいだには、なにか特別の関係があるのではないかと疑った。
この時に、裏口から若い女がはいって来て、ぬれた袂や裾を釜前で乾かしていた。半七はふと見ると、それはさっき川端で出逢った二人の女のひとりで、どこをどう廻って来たのか、たった今ここの家へ戻ったらしい。年のころは二十歳ばかりで、色の白い、小肥りにふとった、憎気のない娘であった。かれは半七と顔を見あわせて無言で会釈した。
「たびたびお目にかかるね」と、半七は笑った。「おまえはここの家の娘さんかえ」
「はい」と、娘は初めて口をきいた。「あの、名主さんの家は知れましたか」
「知れた。知れた」
この話し声で気がついたらしく、鳥さしの老人は思わず顔をあげて娘の方を見かえると、娘は老人に向っても無言で会釈した。しかも老人と顔を見あわせて、娘の眼の色が俄かに変ったらしいのを、半七は決して見逃がさなかった。
老人は再び首を垂れてしまったが、娘はやはり嶮しい眼をして老人をじっと眺めていた。
三
娘は仔細ありげな眼をして老人をうかがっている。