Clásicos japoneses con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(五)
岡本 綺堂
Lee 時代推理小説 半七捕物帳(五) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 215.744 caracteres · 434 pantallas
結局、彼は途中に寄り道があると云って、狭い横道へ切れてしまった。それに頓着せずに、二人は真っ直ぐに進んでゆくと、一方の海は遠い干潟になっていて、汐干狩にはおあつらえ向きであるらしく眺められた。そこには白い鳥の群れがたくさんに降りていた。土地の人に訊くと、それは白い雁であると教えてくれた。
「なるほど白雁と云うが、白い雁はめずらしい」と、善八は干潟を眺めているうちに、俄かに叫んだ。「親分、ご覧なせえ。遠州屋の奴め、いつの間には先廻りをして、あんな所をうろ付いていますよ」
指さす方角には彼の才兵衛がうろうろして、砂の上で何か探し物でもしているらしかった。
「まさかに貝を拾っているのでもあるめえ、海端へ出て何をしてやあがるかな」
半七は気にも留めずに行き過ぎた。
堀江へ行き着いて、宇兵衛の家をたずねて、先ずその近所で訊き合わせると、宇兵衛の妹は九月のはじめに江戸から一度帰って来たが、半月ほどの後に再び出て行った。宇兵衛はなぜか其の行く先をはっきり云わないが、今度は江戸ではないらしく、船橋の方へ奉公に行ったという噂もあり、八幡の方へ行ったという噂もある。以前の武家奉公と違って、今度は茶屋奉公に出たので、兄がその行く先を明かさないのだという噂もある。