Clásicos japoneses con furigana
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はんしちとりものちょう
時代推理小説 半七捕物帳(六)
岡本 綺堂
Lee 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 196.831 caracteres · 396 pantallas
「それは何者です。太鼓持か落語家ですか」
「堀の太鼓持、つまり山谷堀の太鼓持で、三八という奴です。なにしろ縄抜けをするくらいですから、唯の芸人じゃあないと睨んで、庄太にだんだん調べさせると、この三八というのは以前は上州の長脇指、国定忠治の子分であったが、親分の忠治が嘉永三年にお仕置になったので、江戸へ出て来て太鼓持になったという奴。これも向島の大七に集まった一人であることが知れましたから、恐らくこいつだろうと見込みを付けて、引き挙げてみると案の通りでした。こいつは不断からお葉の家へ出這入りしているので、次郎兵衛の笠を見つけて、これ幸い、詮議の眼をくらますのに丁度いいと思って、そっと持ち出したというわけで、次郎兵衛こそ飛んだ災難でした」
「じゃあ、その三八が野州の粂次郎なんですね」
「三八というのは芸名、生まれは野州宇都宮在で、粂蔵のせがれ粂次郎。こんな奴でもやはり昔の人間で、臍緒書はちゃんと持っていたのです。もちろん太鼓持の姿で入り込んでは、すぐに正体があらわれますから、田舎者に化けてお城へ乗り込み、いざというときには偽気違いで誤魔化す計略。その芝居が万事とどこおりなく運んで、みんなからも大出来と褒められて、約束の五十両を貰って、三八はいい心持で引き退ったのですが、ここに又一つの面倒が起こりました。