Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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はんしちとりものちょう

時代推理小説 半七捕物帳(六)

岡本 綺堂

Lee 時代推理小説 半七捕物帳(六) (はんしちとりものちょう) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 196.831 caracteres · 396 pantallas

Aozora Bunko

「実は……」と、お力は少しく渋りながら云い出した。「その牢抜けのなかに石町の金蔵というのが居りますそうで……」

その金蔵の仕返しをお力親子は恐れているのであった。召捕りの手引きをした千次も、金蔵が娑婆へ出たというのを聞いて、どこへか姿を隠してしまった。生きていればきっと仕返しをすると云ったのであるから、金蔵はきっと三甚を附け狙っているに相違ないと、かれらは頻りに恐れているのであった。それを聞いて、半七は笑った。

「金蔵というのはどんな奴だか知らねえが、牢抜けをした以上は我が身が大事だ。いつまでも江戸にうかうかしちゃあいられめえ。きっと草鞋を穿いたろうと思うから、まあ当分は仕返しなんぞに来る筈はねえ、みんなも安心したらいいだろう」

「ところがお前さん」と、お力は顔をしかめながらささやいた。「千次さんのお友達が西の久保の切通しで、金蔵に似た奴の姿をちらりと見たそうで……。あいつが近所をうろ付いているようじゃあ大変だと云うので、千次さんも早々にどこへか隠れてしまったのでございます」

「それにしても、おまえさんの家にまで仕返しに来ることはあるめえ。金蔵は行き合い捕りになっているのだから、お前さんの家に係り合いはねえ筈だ」