Clásicos japoneses con furigana
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ちえのいちたろう
智恵の一太郎
江戸川 乱歩
Lee 智恵の一太郎 (ちえのいちたろう) de 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) en japonés con furigana. JLPT N3. Toca una palabra para ver el significado.
N3 · intermedio · kanji y kana modernos · 67.333 caracteres · 134 pantallas
「へえ、それ、どこの人ですか」
「いや、人間じゃないんだ。今のはたとえ話だよ。いつかの蜘蛛と同じで、やっぱり虫なんだ。そういう壺つくりの名人の虫があるんだよ」
そういって、伯父さんは研究室へ入って行って、小さな木の枯枝を、さもだいじそうに持って、出てこられました。
「これだよ。ごらん、ここにその壺が三つもくっついているんだよ」
その枯木の枝には、さくらんぼぐらいの大きさの白いまるいものが、少しずつ間をおいて、三つくっついていました。
よく見ますと、その丸いものは、いかにも人間がつくった徳利のように、うまくできているのです。まんまるな胴に、細い口がついて、その口のはしが花でも開いたように、ひろがっているのです。
「やあ、かわいい徳利だな。これ僕の家の一輪挿の花瓶とそっくりですね。この口のところなんか、ほんとうにそっくりですよ」
一太郎君は、お雛様の花瓶のような、かわいらしいセメント細工のようなものが、すっかり気に入ってしまいました。
「うまくできているだろう。ところで、これをつくった虫は何だと思うね」
一太郎君は、首をかしげて考えましたが、どうしてもわかりません。