Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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きのこせっぽう

木の子説法

泉 鏡花

Lee 木の子説法 (きのこせっぽう) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 17.107 caracteres · 34 pantallas

Aozora Bunko

ひとりでに、頭のてっぺんへ流れる涙の中に、網の初茸が、同じように、むくむくと、笠軸を動かすと、私はその下に、燃える火を思った。

皆、咄嗟の間、ですが、その、廻っている乳が、ふわふわと浮いて、滑らかに白く、一列に並んだように思う……

(心配しないでね。)

と莞爾していった、お雪さんの言が、逆だから、(お遁げ、危い。)と、いうように聞えて、その白い菩薩の列の、一番框へ近いのに――導かれるように、自分の頭と足が摺って出ると、我知らず声を立てて、わッと泣きながら遁出したんです。

路地口の石壇を飛上り、雲の峰が立った空へ、桟橋のような、妻恋坂の土に突立った、この時ばかり、なぜか超然として――博徒なかまの小僧でない。――ひとり気が昂ると一所に、足をなぐように、腰をついて倒れました。」

天地震動、瓦落ち、石崩れ、壁落つる、血煙の裡に、一樹が我に返った時は、もう屋根の中へ屋根がめり込んだ、目の下に、その物干が挫げた三徳のごとくになって――あの辺も火は疾かった――燃え上っていたそうである。

これ――十二年九月一日の大地震であった。

「それがし、九識の窓の前、妙乗の床のほとりに、瑜伽の法水を湛え――」