Clásicos japoneses con furigana
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つちのなかからのはなし
桜の森の満開の下
Lee 桜の森の満開の下 (つちのなかからのはなし) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 76.558 caracteres · 153 pantallas
そこで秀吉は家康の温和さを疑ることはなかったが、世評の高さのために彼の心中ひそかに圧迫せられるものを堆積するようになっていた。それも彼が気力旺盛のころは、別に家康を怖れるというほどでもなかったのだ。
家康は子供の時から親を離れて人質ぐらし、他人の飯をくいながら育った人である。彼の生家は東海道の小豪族で、今川と織田にはさまれ、一本立の自衛ができず、強国にたよって生きる以外に術がない。家康の父広忠は今川にたより家康を人質として送ったが、今川の手にとどく前に織田の手に奪われてしまった。このとき家康は六ツであった。
織田信秀(信長の父)は家康を奪ったから広忠に使者をたて、今川との同盟を破って自分の一味につくように、さもないと子供を殺すと言わせたが、広忠は屈せず、子供の命は勝手にするがいい、同盟はすてられない、とキッパリ返答した。信秀はせっかくの計も失敗したが別段家康を殺しもせず、むしろ鄭重に養ってやったということで、二年間織田のもとに養われていた。八ツの年に信秀が死に、これにつけこんで今川勢は織田を攻めて、家康は助けだされたが、このとき父広忠はすでに死んでいた。