Clásicos japoneses con furigana
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がくせいものがたり
楽聖物語
野村 あらえびす
Lee 楽聖物語 (がくせいものがたり) de 野村 あらえびす (のむらあらえびす) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 193.667 caracteres · 381 pantallas
陰ながら今日の御盛典を祝して、あの音楽を指揮しております」と申し上げた。
ジョージ一世が即座にヘンデルの罪を許し、謁見仰せつけて、アン女王以上に優遇したことは、歴史上の美談の一つとして伝えられている。この間の消息を、ジョージ一世の音楽愛好と器量の広大さに帰して「王は自分自らを罰することなくしては、ヘンデルを罰することは出来なかった」と伝える人もあった。
英国におけるヘンデルの地位は次第に変化してきた。かつては王家の庇護の下に一賓客的な安穏な日を送ってきたヘンデルの脈管に、一七二〇年三十五歳の働き盛りの血潮が燃えさかると、象牙の塔を出でて大衆と共に戦うことに、芸術家としての天分と生活の意義とを見出したのである。彼は赤手空拳で大衆の中へと飛び出した。彼の芸術は、万人に属するものでなければならぬと観じたのである。彼は作曲家であり、指揮者であると共に、演出家であり、そして資本家でもあった。この新しい境遇が、異邦人ヘンデルにとってどんなに恐るべきものであったかは誰にでも想像されよう。
彼は二度破産をし、三度殺されかけた。二度必死の病に倒れ、新聞記者と三文文士と、音楽批評家と貴婦人とを相手に二十余年間の戦いを闘い続けなければならなかった。