Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

橋の上の女 ――銭形平次傑作選2

野村 胡堂

Lee 橋の上の女 ――銭形平次傑作選2 (ぜにがたへいじとりものひかえ) de 野村 胡堂 (のむらこどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 88.573 caracteres · 178 pantallas

Aozora Bunko

棟梁の佐太郎を殺し、お萩を誘拐し、板倉屋の主人を殺した曲者は、先生の言葉一つで、見当がつくのですぜ」

「それを私が知ったことか。冗談じゃない、――それだけの用事なら帰って貰おうか、親分」

全竜は以ての外の口振りです。

「じゃ、訊きますが、――佐太郎が死んだ晩、主人のいい付けで、番頭の忠助が百両の金を先生に渡した筈だ。あれはどういうわけで――」

「――――」

「こいつを申立てると、先生の立場はイヤなものになりゃしませんか」

「いや、そうまでいわれては仕方がない。実は、棟梁佐太郎が死んだのは、あれは砒石中毒かも知れない――石見銀山鼠捕りでも呑まされたのだろうと一度は思ったが」

石原全竜もいやいやながら打ちあけるのです。

「主人も同じことで」

「いや、主人の万兵衛は違う。主人の容体は砒石の中毒ではない。だから私は表沙汰にしなかったのだ。砒石の中毒はあんな手軽なものではない」

「それは?」

「主人はただ吐いただけのことだ。容体は佐太郎に似ているが、これは確かに違う」

石原全竜は思いも寄らぬことをいうのです。

「そんなに吐かせる薬はあるでしょうか、先生」

「南蛮物にはよく効く吐剤がある。