Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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かっこんとう

橘外男ワンダーランド ユーモア小説篇

橘 外男

Lee 橘外男ワンダーランド ユーモア小説篇 (かっこんとう) de 橘 外男 (たちばなそとお) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 16.213 caracteres · 34 pantallas

Aozora Bunko

その反動からかは知らないが、

「私は臆病です、ですから雷が嫌いなのです」

と、正直に告白している人を見ると、私はその人に何ともいえぬ親愛と、尊敬の念の湧き出ずるのを、禁じ得ない。

今の世代の読者には親しみのない名かも知れないが、昔「肉弾」という本を書いた桜井忠温という有名な陸軍少将があった。どうせ少将なら、髭でもヒネッて踏ん反り返ってつまらねえ野郎だろうと思っていたが、何かの本に、

「大砲の弾よりも爆弾よりも私は、雷がオッカナイ」

と、このヒトが書いているのを見た途端から、私はこの少将に多大の親しみと、尊敬を払わずにはいられなくなった。

最近では、「魚臭くない魚の話」とかいう本を書いた、東大教授の末広恭雄という博士がある。この人も何かの雑誌に「雷がオッカナイ」ということを率直に告白していた。それを見た途端、やはりこの人にも私は、言わん方ない親愛を感ずるようになった。

同病相憐れむ、気持の現れかも知れないが、世の中には雷の嫌いな人も、決して尠くないであろうと考える。もしそういう人が、私にも親しみと尊敬を懐いてくれたら、有難てえことになるぞ!

と思ったから、ちょっと人直似して、正直ぶってバカばかり並べ立ててみた次第。