Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ウニデスちょうりゅうのかなた

橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇

橘 外男

Lee 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) de 橘 外男 (たちばなそとお) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 247.361 caracteres · 483 pantallas

Aozora Bunko

「私は貴女ほどに美しい……貴女ほどに優しい賢い方を見たことがない! 貴女は何という……何という……」

再び私は感動で口がきけませんでした。そして初めて彼女は、羞ずかしそうに頬を赧めて、溶けんばかりの靨を泛べながら私の方を見上げました。真白な頬に薔薇色の血を上らせて、たださえ美しいその面が何という窈窕さだったでしょうか。

「さあ、お部屋へ行って……早くお姉様へ手紙を書いて、もっともっと幸福になりましょうね。たとえ一生涯お逢いになれなくても、お姉様も貴方の幸福を考えて、お幸福でいらっしゃるし……お姉様のお幸福を考えて、貴方も幸福でいらっしゃいますし……貴方が幸福になって下されば、父や私もどんなに幸福かわかりませんわ」

彼女は初めて、腰をくの字なりに曲げて悪戯っ子のように笑い声を挙げました。

「いつか貴方は初めて私の眼を開いて下さって、この世界がどんなに広いかを教えて下さいましたでしょう? 今度は私、貴方の眼を開いて差し上げて、この世界がどんなに狭いかを、お教えして上げますのよ」

そして、愛娘のその楽しげな姿を、噴泉の向う岸を逍遥しつつ、老エフィゲニウスが、これもまたさも楽しそうに微笑みながら眺めているのです。