Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ウニデスちょうりゅうのかなた

橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇

橘 外男

Lee 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) de 橘 外男 (たちばなそとお) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 247.361 caracteres · 483 pantallas

Aozora Bunko

その前からちらほらとそんな噂が漂っていたのであるが、このビョルゲ事件で一層評判に、がかかったということができる。

もちろん嬢が、この事件に関係していたというのではない。それはさっきも公爵未亡人のいったとおり、事件はすぐに国家警察局へも都市警察庁へも急報されて、探偵係官が入り乱れて、大捜査陣を張った。が、その甲斐もなくついに迷宮に入ったまま、今もって犯人の目星はもちろん、奪られた頸飾り、腕環の行方も、杳として判明せぬのである。

ちょうどその時分、彼女はコンゲンスニトロフの広場を散歩していて、偶然亡くなった父親のごく親しいベルグランド・ハルトアン氏に行き逢ったことがある。ハルトアン氏はコペンハーゲン地区検事を務めて、直接事件の捜査に当ったわけではないが、検察当局の責任者として、事件の報告は巨細となく受けている身であった。したがって、

「や、どうしたい、お嬢さん、久しぶりだね、お茶でもつき合わないかね?」

と、肩を叩かれて、その辺の料理店へでも入れば、探偵と検事だから自然話は、今世間を騒がせているビョルゲ事件に移ってくる。

「探偵らしくもない質問だと、小父様はお思いになるかも知れませんけれど……」