Clásicos japoneses con furigana
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ウニデスちょうりゅうのかなた
橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇
橘 外男
Lee 橘外男ワンダーランド 幻想・伝奇小説篇 (ウニデスちょうりゅうのかなた) de 橘 外男 (たちばなそとお) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 247.361 caracteres · 483 pantallas
もちろんカ氏も、こんな悲憤慷慨の話を最初から始めるつもりでもなかったのであろう。初めは下らん印度美人の自慢話なぞからこんなことになってしまったのであったが、さすがに故国への哀愁や思慕やが胸を詰らせたとみえて、しばらくは黒い顔を俯向けて言葉もなかった。やがて「忘れましょう、忘れましょう、いくら考えてもどうなる話ではないのですから」と迷夢から醒めたように頭を振った。「下らぬことを申し上げて、あなたにまで不愉快な思いをお掛けしてしまいました。どこかへ行ってお茶でも飲みましょうか」
「そうしましょう、どこかへ行って気持でも変えて爽やかにしましょう」と私も腰を浮かせたが、その途端であった。「そうそう……」とカパディア氏は重大なことを言い忘れていたといったように、急に面を輝かせた。「つい話の方に夢中になって機会を失していましたが、その今申し上げたナリン太子殿下が、今度日本へおいでになるのですよ。二、三日前私の方へも知らせがまいりました」
「太子が」と私も驚いた。「そんなことがあってお国にもいられなくなってでしょうか?」
「そんなことはありますまい。それは三年前にもう片が付いていることですから」