Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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じろうものがたり

次郎物語

下村 湖人

Lee 次郎物語 (じろうものがたり) de 下村 湖人 (しもむらこじん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 117.781 caracteres · 235 pantallas

Aozora Bunko

「うむ、そうか。それはいいね。しかし、いっそあやまるんなら、もう学校でない方がいい。お宅をお訪ねしたらどうだい。あと三四日は間があるんだから。」

次郎は新賀の方をふりむいた。二人はすぐうなずきあった。

「新賀は?」

と、二人の様子を見ていた朝倉先生は、不審そうにたずねた。

「僕も、本田君といっしょに行くんです。」

「どうして? 本田一人ではいけないのかい。」

「僕もあやまることがあるんです。」

朝倉先生はちょっと考えていたが、

「そうか。うむ、うむ。」

と、いかにも感慨深かそうにうなずいて、

「よかろう。じゃあ、二人で行きたまえ。」

二人は、すぐお辞儀をして、歩き出そうとした。すると、先生は、

「しかし、あやまるったって、今さら何もかしこまって、あの時のことを言い出す必要はない。あの時のことにはふれないで、何か荷造りのお手伝いでもしてあげるんだな。」

二人は、それから、いったんめいめいの家に帰ったが、夕飯をすますと、そろって宝鏡先生をたずねた。形式ばってあやまらなくてもいい、という朝倉先生の注意が、二人を非常に気軽な気持にさせているらしかった。

宝鏡先生の家は、町はずれに近い、間口二間の古ぼけた店屋のあとで、玄関も何もなかった。