Clásicos japoneses con furigana
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じろうものがたり
次郎物語
下村 湖人
Lee 次郎物語 (じろうものがたり) de 下村 湖人 (しもむらこじん) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 146.773 caracteres · 294 pantallas
「そこで、運命を喜ぶということなんだが、どうすることも出来ないことを泣いたり怨んだりしたって、何の役にも立つものではない。それよりか、喜んでその運命の中に身を任せることだ。身を任せるというのは、どうなってもいいと言うんじゃない。その運命の中で、気持よく努力することなんだ。それがほんとうの命だ。あの松の木の種には、そういうほんとうの命があった。だから、しまいには運命の岩をぶち破り。それをつきぬけて根を地の底に張ることが出来たんだ。松の木は今でも岩にはさまれたままたが、もうそんなことは、松の木にとって何でもないことになってしまったんだ。」
次郎はふと、運平老の蘭の絵のことを思い起した。そして、お祖父さんはあの時どんな話をしたんだろう、と考えてみたが、はっきり思い出せなかった。
それから、三人とも默りこんで、めいめいに何か考えているふうだったが、しばらくして徹太郎がまた話し出した。
「君らはこれまで、運命と闘うように教えられて来たかも知れん。それも嘘じゃない。結局は運命に勝たなければならんからね。だが、闘うことばかり考えていると、つい、無茶をやるようになるんだ。