Clásicos japoneses con furigana
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もうりせんせい
毛利先生
Lee 毛利先生 (もうりせんせい) de Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 12.383 caracteres · 25 pantallas
たとえばたった一行を訳するにしても、「そこでロビンソン・クルウソオは、とうとう飼う事にしました。何を飼う事にしたかと云えば、それ、あの妙な獣で――動物園に沢山いる――何と云いましたかね、――ええとよく芝居をやる――ね、諸君も知っているでしょう。それ、顔の赤い――何、猿? そうそう、その猿です。その猿を飼う事にしました。」
勿論猿でさえこのくらいだから、少し面倒な語になると、何度もその周囲を低徊した揚句でなければ、容易に然るべき訳語にはぶつからない。しかも毛利先生はその度にひどく狼狽して、ほとんどあの紫の襟飾を引きちぎりはしないかと思うほど、頻に喉元へ手をやりながら、当惑そうな顔をあげて、慌しく自分たちの方へ眼を飛ばせる。と思うとまた、両手で禿げ頭を抑えながら、机の上へ顔を伏せて、いかにも面目なさそうに行きづまってしまう。そう云う時は、ただでさえ小さな先生の体が、まるで空気の抜けた護謨風船のように、意気地なく縮み上って、椅子から垂れている両足さえ、ぶらりと宙に浮びそうな心もちがした。それをまた生徒の方では、面白い事にして、くすくす笑う。そうして二三度先生が訳読を繰返す間には、その笑い声も次第に大胆になって、とうとうしまいには一番前の机からさえ、公然と湧き返るようになった。