Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.

えいじつしょうひん

永日小品

夏目 漱石

Lee 永日小品 (えいじつしょうひん) de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 50.000 caracteres · 100 pantallas

Aozora Bunko

同時に鳥はひらりと手摺の上に飛び上がって、すぐと眼の前に来た。自分と鳥の間はわずか一尺ほどに過ぎない。自分は半ば無意識に右手を美しい鳥の方に出した。鳥は柔かな翼と、華奢な足と、漣の打つ胸のすべてを挙げて、その運命を自分に託するもののごとく、向うからわが手の中に、安らかに飛び移った。自分はその時丸味のある頭を上から眺めて、この鳥は……と思った。しかしこの鳥は……の後はどうしても思い出せなかった。ただ心の底の方にその後が潜んでいて、総体を薄く暈すように見えた。この心の底一面に煮染んだものを、ある不可思議の力で、一所に集めて判然と熟視したら、その形は、――やっぱりこの時、この場に、自分の手のうちにある鳥と同じ色の同じ物であったろうと思う。自分は直に籠の中に鳥を入れて、春の日影の傾くまで眺めていた。そうしてこの鳥はどんな心持で自分を見ているだろうかと考えた。

やがて散歩に出た。欣々然として、あてもないのに、町の数をいくつも通り越して、賑かな往来を行ける所まで行ったら、往来は右へ折れたり左へ曲ったりして、知らない人の後から、知らない人がいくらでも出て来る。