Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
あぶらじごく
油地獄
斎藤 緑雨
Lee 油地獄 (あぶらじごく) de 斎藤 緑雨 (さいとうりょくう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 34.624 caracteres · 69 pantallas
調子を以て、きれ/″\と怪い挨拶を施し、別れてこちらへ来懸ったが、序にと二階を下て用達に行くと、手を洗う後ろに立て居たのは、料らざりき歌ちゃんすなわち小歌で、この多勢の宴会に一々お附申すのではなけれど、出会ったまゝ先刻顔を覚えた客だと思えばそこが商売で、あなたこれをと白茶地に紋形のある手巾を出したのを、貞之進はそれが取りにくいよりは取ていゝか悪いかゞ分らないで、自分の袂から惜気のない白半巾を出そうとするのを、あら儂のではお厭なの、どうせねと推附るようにして渡した時、何とも云えぬ香気が鼻から眼へかけて貞之進はまず眩いた。座敷へかえってもそれから何だか気に懸るようなことが出来て、しかも心配は毫しもないが胸さわぎがするので、烟草も沈着いて吸えずに半分で灰吹の裡へ葬った。そうこうする内、右隣の男も見えなくなったので、貞之進もいざ帰ろうと思ったが妙に引留める者がある、何が引留めるかと考えるに形が無い。心を決して玄関に到るに、あたかもその時帳場の横で黒縮緬の羽織を着、鳩鼠色の紐を結んで居たのは小歌で、貞之進は何か云いたかったが云う