Clásicos japoneses con furigana
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うきぐも
浮雲
二葉亭 四迷
Lee 浮雲 (うきぐも) de 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 112.980 caracteres · 222 pantallas
華美な、軽い調子で、「遁げたね、好男子が来たと思ッて」
と云わして置いて、お勢は漸く重そうに首を矯げて、世にも落着いた声で、さもにべなく、
「あの失礼ですが、まだ明日の支度をしませんから……」
けれども、敵手が敵手だから、一向利かない。
「明日の支度? 明日の支度なぞはどうでも宜いさ」
と昇はお勢の傍に陣を取ッた。
「本統にまだ……」
「何をそう拗捩たンだろう? 令慈に叱られたね? え、そうでない。はてな」
と首を傾けるより早く横手を拍ッて、
「あ、ああわかッた。成、成、それで……それならそうと早く一言云えばいいのに……なンだろう大方かく申す拙者奴に……ウ……ウと云ッたような訳なンだろう? 大蛤の前じゃア口が開きかねる、――これやア尤だ。そこで釣寄せて置いて……ほんありがた山の蜀魂、一声漏らそうとは嬉しいぞえ嬉しいぞえ」
と妙な身振りをして、
「それなら、実は此方も疾からその気ありだから、それ白痴が出来合靴を買うのじゃないが、しッくり嵌まるというもンだ。嵌まると云えば、邪魔の入らない内だ。ちょッくり抱ッこのぐい極めと往きやしょう」
と白らけた声を出して、手を出しながら、摺寄ッて来る。