Clásicos japoneses con furigana
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うきぐも
浮雲
二葉亭 四迷
Lee 浮雲 (うきぐも) de 二葉亭 四迷 (ふたばていしめい) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 112.980 caracteres · 222 pantallas
ソッと小声で「大丈夫」と言ッて見たがどうも気が引立たぬ。依て更に出直して「大丈夫」ト熱気とした風をして見て、歯を喰切ッて見て、「一旦思い定めた事を変がえるという事が有るものか……しらん、止めても止まらんぞ」
と言ッて出て往けば、彼娘を捨てなければならぬかと落胆したおもむき。今更未練が出てお勢を捨るなどという事は勿躰なくて出来ず、と言ッて叔母に詫言を言うも無念、あれも厭なりこれも厭なりで思案の糸筋が乱れ出し、肚の裏では上を下へとゴッタ返えすが、この時より既にどうやら人が止めずとも遂には我から止まりそうな心地がせられた。「マアともかくも」ト取旁付に懸りは懸ッたが、考えながらするので思の外暇取り、二時頃までかかって漸く旁付終りホッと一息吐いていると、ミシリミシリと梯子段を登る人の跫音がする。跫音を聞たばかりで姿を見ずとも文三にはそれと解ッた者か、先刻飲込んだニッコリを改めて顔へ現わして其方を振向く。上ッて来た者はお勢で、文三の顔を見てこれもまたニッコリして、さて坐舗を見廻わし、
「オヤ大変片付たこと」
「余りヒッ散らかっていたから」
ト我知らず言ッて文三は我を怪んだ。