Clásicos japoneses con furigana
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うみにいくるひとびと
海に生くる人々
葉山 嘉樹
Lee 海に生くる人々 (うみにいくるひとびと) de 葉山 嘉樹 (はやまよしき) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 161.305 caracteres · 321 pantallas
なかなか仕事ははかどらなかった。チーフメーツはハッチに片足を載せて、
「そのワイアを引っぱるんだ! ちがう! そっちからこっちへだ! ボースン、そのワイアをあれへかけて引っぱるんだ、そら、シャックルがはずれた! だめだ! ボースン! ばか! 違う! そらホックをかけて、ヒーボイ、チェッ、またはずれた。スライク、スライク!」彼はまっ赤になってせり売りの商人のように怒鳴りまくった。
彼のこの焦燥にもかかわらず、ボイラーはクレインからホックに、すこしも引っかかろうとしなかった。チーフメーツは、自分の声で、ホックをワイアに引っかけようとでもするように、だんだんその声を大きく張り上げた。そして、鉤の大きいのは、ボースンや水夫たちの責任ででもあるように、ボースンや水夫たちを口ぎたなくののしり始めた。
紳士の番頭はその地金を現わした。
「大工、なぜすみへ行く、そのワイヤを抜くんだ! ボースン、何だ、まいまいつぶろ見たいに、グルグル回ってやがって、グルグル回ったって、ボイラーは上がりゃしないぞ、どこへ行くんだ、そら、ばか!」まるでボースンがばかであることをはやし立てているのであった。