Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ぼんのうひぶんしょ

煩悩秘文書

林 不忘

Lee 煩悩秘文書 (ぼんのうひぶんしょ) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 86.705 caracteres · 173 pantallas

Aozora Bunko

が、ハッキリと見てしまった女性の髪の毛! 七年目、山上の会合が、こんな意外な展開を生もうとは!

血煙お花畑

「かっ! この女は、貴様の何だと申すのだ。」

山路主計が、柄がしらを叩いて、一、二歩、前へ出た。

大次郎は黙って、手にしていたつづら笠を、ぽんとうしろへ投げやった。

「藤屋から後を尾けて来たのか。」

それでも、大次郎は、答えない。眼が据わって、異様な光りが、出羽守の一行を睨め廻している。

「斬れ、斬れ!」

誰かが、山路のうしろから、声をかけた。

「問答無益!」

北伝八郎がおめいて、すらり長刀を引きぬきざま、主計と大次郎のあいだへ割り込んで来た。

「小僧っ! 来るかっ!」

両手の指を失った川島与七郎は、一人が扶けて、七、八人の出羽守の一行である。

出羽は、すこし離れたところに立って、相変らず白の弥四郎頭巾の中から、おそらくは面白そうに、伴大次郎を凝視めている。その背後に、ふたりの武士に左右を押さえられて、千浪が、狂気のようにおろおろと立ちすくんでいるのだ。

猿の湯をすこし相模のほうへ下りた途中の、山と山の間の広野である。こんなところで、何人の丹精で、こんな花園があるかと思われるくらい、地べた一めんに高山植物が花をつけて、ひろい野原に、赤、黄、むらさきと、一望に咲き揃っている眼も綾な自然の友禅模様――