Clásicos japoneses con furigana
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ぎゅうにくとばれいしょ
牛肉と馬鈴薯・酒中日記
国木田 独歩
Lee 牛肉と馬鈴薯・酒中日記 (ぎゅうにくとばれいしょ) de 国木田 独歩 (くにきだどっぽ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 54.018 caracteres · 109 pantallas
鍵は用箪笥のを用いたらしい。革包の中を見てどんなにか驚いたろう。思うに自分が盗んだものと信じたに違いない。然し書置などは見当らなかった。
何故死んだか。誰一人この秘密を知る者はない。升屋の老人の推測は、お政の天性憂鬱である上に病身でとかく健康勝れず、それが為に気がふれたに違いないということである。自分の秘密を知らぬものの推測としてはこれが最も当っているので、お政の天性と瘻弱なことは確に幾分の源因を為している。もしこれが自分の母の如きであったなら決して自殺など為ない。
自分は直ぐ辞表を出した。言うまでもなく非常に止められたが遂には、この場合無理もない、強て止めるのは却って気の毒と、三百円の慰労金で放免してくれた。
実際自分は放免してくれると否とに関らず、自分には最早何を為る力も無くなって了ったのである。人々は死だ妻よりも生き残った自分を憐れんだ。其処で三百円という類稀なる慰労金まで支出したのは、升屋の老人などの発起に成ったのである。
妻子の葬儀には母も妹も来た。そして人々も当然と思い、二人も当然らしく挙動った。自分は母を見ても妹を見ても、普通の会葬者を見るのと何の変もなかった。