Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

Lee 獄中への手紙 (ごくちゅうへのてがみ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 374.755 caracteres · 745 pantallas

Aozora Bunko

川崎辺のことです。目白の家は今ではやすい、いい家ということになったわけです。去年十月の家賃地代より高くは出来ないことになったからようございますが。目白の家賃はずっと同じです。只、今度の改正税率で私たちの職業、弁護士、いずれも自由職業に入って、一千円(控除ナシ)だとこれまで 2.70 の四倍だったのが年に四十六円となりました。ざっと四倍ですね。

きょう云っていらした、家にいて貰うひとの給料のこと。ひさの頃は決してわるくはなかったのです。この頃は大抵 15.00 です。新しくたのめば。しかし、それよりも困るのは人のないことです。看護婦もなかなかいない。八十八歳の大叔父さんは、ですから看護婦もなしで永い生涯を終りました。私たちの家持ちも、そういうような条件では大困難いたしますね。一人っきりだから、いて貰う人にも又おのずから条件があって、例えば今林町に十五の可愛い子がいますが、そんなのは一人で留守も出来ずね。

それでもお母さんの方は、多賀ちゃんがこの頃は落付いて来たから何よりです。野原に兄さんもかえって来たし、気分に落付いたところも出来て来たのでしょう。