Clásicos japoneses con furigana
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げんだいしょうせつてんぼう
現代小説展望
豊島 与志雄
Lee 現代小説展望 (げんだいしょうせつてんぼう) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 35.254 caracteres · 70 pantallas
そこでこの小説は、あり得べからざる殺害行為を説明せんがための、精緻な深刻な心理解剖である。人間はこんな風に人を殺すものではない。それがかりに殺したとしたら、こんな風であるかも知れない。
ブールジェの「弟子」は、或る道徳的な意図を以て書かれた小説であって、決定論者シクストの著書が、純情な青年を如何に誤らせるかを示したものである。がその中心は、この青年が師の理論を実験せんがために、一人の令嬢を誘惑して、恋愛心理の細かな記録を取り、遂に情死の場面にまで導き、彼女を一人自殺させるに至るまでの、愛欲と理智との紛糾を描いたものである。そして特に目立つのは、この青年の理智的な恋愛解剖が精妙を極めてるのに比してそれを裏切る本能的な愛欲が如何にも生彩に乏しいことである。そして作者自身、令嬢の兄の行動に――情意と行為との世界に、或る郷愁を感じるらしいことである。
そしてここでも、一足とびに結論をいえば、この小説はあり得べからざる恋愛の精妙な心理解剖である。主人公ロベールの一人きりの思索については、作者の筆は自由にのびているが、恋人シャルロットとの二人の場面については、作者の筆は渋りがちである。