Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
うみがめ
異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二
岡本 綺堂
Lee 異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二 (うみがめ) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 144.507 caracteres · 291 pantallas
そうはいっても、自分の留守のあいだに家族も財産もみな消え失せてしまって、何がどうしたのかいっさい判らないという不幸の境涯に沈んでいる人の心持を思いやると、僕の頭はまた重くなって来ました。
「あなた気分がよければ、風呂へはいって来ちゃあどうです。」と、西田さんは言いました。「汗を流してくると、気分がいよいよはっきりしますぜ。」
「しかしもう遅いでしょう。」
「なに、まだ十時前ですよ。風呂があるかないか、ちょいと行って聞いて来てあげましょう。」
西田さんはすぐに立って表の方へ出て行きました。僕はもう一杯の水をのんで、初めてあたりを見まわすと、ここは奥の下屋敷で十畳の間らしい。庭には小さい流れが引いてあって、水のきわには芒が高く茂っている。なんという鳥か知りませんが、どこかで遠く鳴く声が時々に寂しくきこえる。眼の前には高い山の影が真っ黒にそそり立って、澄み切った空には大きい星が銀色にきらめいている。飛騨と木曽と、僕はかさねて山国の秋を見たわけですが、場合が場合だけに、今夜の山の景色の方がなんとなく僕のこころを強くひきしめるように感じられました。
「あしたもまたあの汽車に乗るのかな。