Clásicos japoneses con furigana
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うみがめ
異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二
岡本 綺堂
Lee 異妖の怪談集 岡本綺堂伝奇小説集 其ノ二 (うみがめ) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 144.507 caracteres · 291 pantallas
「いや、そいつかも知れません。宝石商だなんて嘘だか本当だか判るもんですか。指輪をたくさん持っていたのは、おおかた死人の指を切ったんでしょう。」と、西田さんは言いました。
僕は戦慄しました。なるほど飛騨にいるときに、震災当時そんな悪者のあったという新聞記事を読んで、よもやと思っていたのですが、西田さんのように解釈すれば、あるいはそうかと思われないこともありません。それはまずそれとして、僕としてさらに戦慄を禁じ得ないのは、その指輪が西田さんの総領娘の物であったということです。こうなると、僕の眼に映った若い女のすがたは単に一種の幻覚とのみ言われないようにも思われます。女の泣き声、女の姿、女の指輪――それがみな縁を引いて繋がっているようにも思われてなりません。それとも幻覚は幻覚、指輪は指輪、どこまで行っても別物でしょうか。
「なんにしてもいいものが手に入りました。これが娘の形見です。あなたと道連れにならなければ、これを手に入れることは出来なかったでしょう。」
礼をいう西田さんの顔をみながら、僕はまた一種の不思議を感じました。西田さんは僕と懇意になり、またその僕が病気にならなければ、ここに下車してここに泊まるはずはあるまい。