Clásicos japoneses con furigana
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しろいみち
白い道
徳永 直
Lee 白い道 (しろいみち) de 徳永 直 (とくながすなお) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 18.169 caracteres · 36 pantallas
――こんなとき、以前の三吉は、小野か津田をたずねていったが、いまはそれもできなかった。町はずれへでて、歩きまわるうち、いつか立田山へきていた。百メートルくらいしかないけれど、樹立がふかくて奥行のある山であった。見はらしのきく頂上へきて、岩の上にひざを抱いてすわると、熊本市街が一とめにみえる。田圃と山にかこまれて、樹木の多い熊本市は、ほこりをあびてうすよごれてみえた。裁判所の赤煉瓦も、避雷針のある県庁や、学校のいらかも、にぶく光っている坪井川の流れも、白い往還をかすかにうごいている馬も人も、そして自分も、母親も、だれもかれも、うすよごれて、このたいくつな味気ない町にしばりつけられてるようにみえた。
「東京へゆこうか?」
三吉はふところから小野の手紙をだしてみるが、すぐまたふところにいれる。そのハトロン封筒の手紙も、気がすすまないのである。小野は東京で時事新報の植字部に入っていた。小野のほかに、熊本出の仲間であるTや、Nや、Kやも、東京のあちこちの印刷工場にはたらいていた。そして「時事にはいれるようにするから出てこい」と小野は書いているが、「時事はアナの本陣」