Clásicos japoneses con furigana
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いしころみち
石ころ路
田畑 修一郎
Lee 石ころ路 (いしころみち) de 田畑 修一郎 (たばたしゅういちろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 19.254 caracteres · 39 pantallas
秣畑を区切ったみたいにしての茅のような雑草がところどころにある。まだ冬枯れのままの延び放題な、そして風に捻られ揉みたてられたまま茫々として、いかにも荒れた感じだ。そのあたりでは風がまだ相当強い。時々後から追いたてるように、冷たくさっとやってくる。そして火山灰でできた秣畑の荒い小砂を足のあたりに吹きつける。身体の奥の方で何かが目覚めてくる。路はもう消えてしまったが、何とかして崖っ縁まで行ってみようと思って、そこではもうだいぶ深くなっている茅の茂みに踏みこむと、隠れた凹地に足をとられて、僕は何度か転び、手足の方々を擦りむいた。風の冷たいのと、茂みの深いのとで、崖縁まで行くのはとうとう断念した。
引き返しにかかると、まともに面を打つ風のきついのにびっくりした。でたらめに部落へ向けて秣畑の中を歩く。時々顔を上げてあたりを見ているうち、白い波頭のちらちらしている海のずっと向うに、山の上半分うすく雪を被っている島が眼に入った。それは大島だった。何だかひどく遠い。そして暗灰色の曇り空の中にちょっぴりした鮮かな雪の色は思いがけなく僕の心に錐のような痛みを感じさせた。