Clásicos japoneses con furigana
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しんろのまき
神鷺之巻
泉 鏡花
Lee 神鷺之巻 (しんろのまき) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 26.672 caracteres · 54 pantallas
気やすく、落着いてお話しなさい。あなたは少しどうかしている、気を沈めて。……これは、ばけものの手触りかも知れませんよ。」
そこで、背に手を置くのに、みだれ髪が、氷のように冷たく触った。
「どうぞ、あの薙刀の飛ばないように。」
その黒髪は、漆の刃のようにヒヤリとする。
水へ辷った柄杓が、カンと響いた。
四
「……小県さん、女が、女の不束で、絶家を起す、家を立てたい――」
「絶家を起す、家を起てたい……」
「ええ、その考えは、間違っていますでしょうか。」
「何が、間違いです。誰が間違いだと云いました。とんでもない、天晴れじゃありませんか。」
「私の父は、この土地のものなんです。」
「ああ、成程。」
「――この藩のちょっとした藩士だったそうなんですが、道楽ものだったと思います。御維新の騒ぎに刀さしをやめたのは可いんですけれど、そういう人ですから、堅気の商売が出来ないで、まだ――街道が賑かだったそうですから、片原の町はずれへ、茶屋旅籠の店を出したと申しますの。
……貴方、こちらへいらっしゃりがけに――その、あの、牡丹、牡丹ですが。」
なぜか、引くいきに、声がかすれて、