Clásicos japoneses con furigana
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わたしのせんせい
私の先生
林 芙美子
Lee 私の先生 (わたしのせんせい) de 林 芙美子 (はやしふみこ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 2888 caracteres · 6 pantallas
私は首をたれていたが、この若い教師の言葉をそのときほど身に沁みて考えたことはなかった。その『瓦』と云う本は大井先生に借りていたものであった。森先生に伸々とそだてられていた私は、小説を読むことをそんなに害とも思わなかったし、学校で読んで悪いことも、そんなに気にしていなかったので、それからと云うもの、私はこの若い国語教師にうっすらと失望を感じ尊敬を持たなくなった。学校へは一切小説本を持ちこまなくなったかわり、勉強もおろそかになってしまって、三年四年となるにつれて、私はせいせきが段々悪くなって、卒業する時は八十七分の八十六番位で出たと思う。国語も作文も図画も乙ばかりだった。
その時の校長を佐藤正都知と云った。私の家族はその頃尾道の近在を行商してまわっていたので、学校から帰っても誰もいなかったし、家の前のうどんやで、毎晩、私は夕飯を食べるようになっていた。一ヶ月分の金があずけてあって、夕方になると私はそのうどん屋の細長い茶向台で御飯をたべた。ある夕方、私は御飯をたべてこのうどん屋から出かけると、ちょうど遅く学校から帰って来ていた校長に逢った。その翌日、学校から母へ呼び出し状が来たがこの忙がしいのにそれどころではない、面倒なことを云われたら止めてしまえとそのままになった。