Clásicos japoneses con furigana
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しほんたいへいき
私本太平記(一)
吉川 英治
Lee 私本太平記(一) (しほんたいへいき) de 吉川 英治 (よしかわえいじ) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 246.214 caracteres · 495 pantallas
家祖時親
と、系譜の初代にすえているのである。
なぜといえば。――晩年、安芸の吉田へ移って、郡山城の芸州毛利家の基礎をなした最初の人が、この時親だったせいであろう。――ただ彼が、河内の加賀田をすてて安芸へ下った年代となると、それはいつ頃ともしれないが、おそらくは、やがてこの地方の千早、金剛山から洛中洛外も戦火となって、大乱の険悪さが、ついには閑人の閑居もここにゆるさない日となってからではあるまいか。
とにかく、それまでは、加賀田の一隠者として、この地にいた時親なので、彼と正成とが知りあったのも偶然ではない。
正成の住む水分から、彼の山荘へ来るには、三昧谷道、三日市道、葛野道などの三ツの小道がある。いずれも二里ほどしかない山道なので、もし心と心の通うものがあれば、ぶらりとでも、まま訪れはしたであろう。
そして、大江氏の家学たる兵法上の智識なども、正成に汲む意があれば、汲むに尽きない、山の泉であったろうとも考えられる。
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「……さては、そんな御素姓のお方でしたか。いや、わからぬもの」