Clásicos japoneses con furigana
ja-reading.com
Lee clásicos japoneses en línea con furigana. Filtra por nivel JLPT, toca una palabra para ver el significado y traduce una frase.
かぜのまたさぶろう
童話集 風の又三郎
Lee 童話集 風の又三郎 (かぜのまたさぶろう) de Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.
N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 55.657 caracteres · 113 pantallas
そしてあすの朝は、見違えるように緑いろになったオリザの株を手でなでたりするだろう。まるで夢のようだと思いながら、雲のまっくらになったり、また美しく輝いたりするのをながめておりました。ところが短い夏の夜はもう明けるらしかったのです。電光の合間に、東の雲の海のはてがぼんやり黄ばんでいるのでした。
ところがそれは月が出るのでした。大きな黄いろな月がしずかにのぼってくるのでした。そして雲が青く光るときは変に白っぽく見え、桃いろに光るときは何かわらっているように見えるのでした。ブドリは、もうじぶんがだれなのか、何をしているのか忘れてしまって、ただぼんやりそれをみつめていました。
受話器はジーと鳴りました。
「こっちではだいぶ雷が鳴りだして来た。網があちこちちぎれたらしい。あんまり鳴らすとあしたの新聞が悪口を言うからもう十分ばかりでやめよう。」
ブドリは受話器を置いて耳をすましました。雲の海はあっちでもこっちでもぶつぶつぶつぶつつぶやいているのです。よく気をつけて聞くとやっぱりそれはきれぎれの雷の音でした。
ブドリはスイッチを切りました。にわかに月のあかりだけになった雲の海は、やっぱりしずかに北へ流れています。