Lectura en japonés

Clásicos japoneses con furigana

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ちくはくき

竹柏記

山本 周五郎

Lee 竹柏記 (ちくはくき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonés con furigana. JLPT N2. Toca una palabra para ver el significado.

N2 · avanzado · kanji y kana modernos · 45.798 caracteres · 91 pantallas

Aozora Bunko

「つまり、私と一緒になれば、杉乃が不幸なめをみる、ということですか」

「現に一つ、此処でその証明をしている、本気でそうするつもりなら、こういう男たちを使い、こんなふうに人を威さなくとも、ほかにいくらでも方法があった筈だ」

「毒草の種子を蒔けば毒草が生えるものさ」

「それはそちらの選んだ譬えで、おれの知ったことではない、おれは毒草の種子など決して蒔きはしなかった」

孝之助は膝の上で、扇子を強く握りしめ、相手の眼をひたと瞶めながら、云った。

「岡村八束には、宰相の質がある、という評があった、いまでもある。おそらく自分でも知っているだろう、善かれ悪かれ、世評などというものは無根拠だし、責任のあるものではない、おれはそのままには信じないが、しかし、岡村にそういう評のあることは事実だし、それは人々の信頼が、どれほどか岡村に集まっている、どれほどかの人が、岡村の将来に期待をかけている、という証拠だと思う、そうではないだろうか」

「岡村の旦那、問答はたくさんだ」

木屋徳が舌打ちをして云った。

「埒のあかねえ理屈はやめにして、肝心の話の括りをつけたらいいでしょう、待たせてある酒が不味くなっちめえますぜ」